はーい。こんにちわー。
元気堂です。
2月になると、少し変わった食材が出てきます。それが、花ワサビです。ワサビは、日本人なら身近な調味料でありますが、実は花も食べれる事を知っているでしょうか?? ワサビは、根っこだけを使用しているように思えるかもしれませんが、花や葉っぱも立派な食材となります。
花ワサビとは、花を咲かせる前のつぼみ状態である若い花茎を収穫したものであり、春の訪れを告げる食材の1つです。そのため、2月~3月にかけてが食べ頃となります。
普段使っている根の部分と同じく、特有の鼻に突き抜ける辛みに加え、独特の苦味・シャキシャキとした食感となります。また、葉ワサビは、若い葉を収穫したものであり、取り過ぎると根が成長できないので沢山取る事が出来ません。花は、時期が限られ、葉は多く取ってはいけないので貴重である事がわかりますね。
ワサビがもたらす健康効果とは??
■ 抗菌作用
寿司にも使われる事から、想像しやすいかと思います。大腸菌・黄色ブドウ球菌・腸炎ビブリオ菌などの食中毒の原因にとなる菌の増殖を抑える働きがあります。 また、抗菌だけでなく抗虫効果もあり、魚介類の寄生虫を抑える働きもあります。
■ 抗ガン作用
昔から焦げは身体に良くない!! このような言葉を耳にした事はないでしょうか? そんな焦げをを分解する働きがあります。
実は、焦げた部分には発ガン物質が含まれています。そのため、身体には良くはないでしょう。しかし、ちょっと食べたからって、ガンになる訳ではありません。また、食材の焦げに、含まれている量は非常に少ないとされます。
気にするほどではないですが、それを分解するワサビを焼き肉・焼き魚などのお供にするのは、おすすめです。
■ その他効果
血液中の血小板の凝集を抑制し、血栓の予防効果があります。また、消臭作用もあるので、魚の生臭さを消す働きがあります。食欲を促進するため、胃腸にも良いとされます。
東洋医学では、芳香健胃薬に分類!!
胃腸の働きを高めるだけでなく、芳香により気の巡りも改善します。
ワサビは、芥子(からし)と同じくアブラナ科であり、大根などの仲間です。大根は、春の七草にも含まれ、胃腸に良い事は有名です。ビタミンC・消化酵素ジアスターゼが豊富のため、消化を助けるだけでなく免疫力も高める働きがあります。
そして、ワサビにも辛味成分であるシニグリンが大根と同じく含まれています。化学的にも胃腸に良い事は想像できましょう。
シニグリンの効果が、昔では大切だった!!
生ワサビをすり下ろすと、シニグリンが分解されて特有のツーンとくるガスが発生します。これにより、菌のタンパク質と結合しする事で殺菌効果を発揮済ます。そして、この効果は酢により倍増すると言われます。
レモン汁を少し垂らすだけで、ガスの発生量は急増し殺菌力も倍増していきます。そのため、寿司という食べ物は、シャリの上にワサビ、そしてネタで蓋をするので、殺菌効果を高める特徴があります。これにより、アニサキスなどの殺したり、菌を殺菌するため生で食べる事ができたのです。
ワサビが苦手な方に、おすすめの芳香健胃薬とは??
■ 香蘇散
名前からして香りが入っているのが特徴です。胃腸型の風邪だったり、ストレスを伴う風邪に効果を発揮します。また、食中毒のファーストチョイスと呼ばれる漢方薬で、お腹がむかついてスッキリしない時に良いでしょう。
風邪薬に分類されますが、麻黄・桂皮などの発汗を促す生薬が入っておらず、妊婦や小児でも使う事が出来ます。そんな香蘇散は、意外と身近な生薬が使われています。
蘇葉つまりシソに、生姜・陳皮(ミカンの果皮)、甘味料で使われる甘草、最後に香附子となります。香附子以外は、見たことがあるのではないでしょうか。
香附子は、婦人の聖薬とも呼ばれており、気持ちが塞がりがち・ため息が多いなどのストレス障害を取っ払います。そのため、気滞症という神経性胃炎・腹部の膨満感・ゲップがでやすい・悪心・嘔吐・月経痛などに使われます。
このような生薬で構成されており、非常に使いやすい漢方薬の1つです。ワサビが苦手な方は、香蘇散を生食の時に用いれば、食中毒予防にもいいかもしれません。
まとめ
スーパーや道の駅で、ワサビの花を見つけたら食すチャンスです。是非、旬の野菜としてチャレンジしてみて下さい。その際は、刺身などの生もの・焼き肉などの焦げが出てしまう食事と相性がいいです。
また、普段から使うワサビも同じように使えますので、食養生としても知っておくと色々な応用が利きます。
以上、参考になれば幸いです。