はーい。こんにちわー。
元気堂です。
喫煙・アルコールなどが健康や病気に影響がある事は知られています。また、服用する薬によって、注意が必要な思考の1つでしょう。
そんな中でも、皮膚病の乾癬は喫煙と因果関係にあるが、アルコールの摂取は問題ないという研究結果があります。
そもそも、皮膚病でも蕁麻疹・アトピー性皮膚炎などは耳にした事がありますが、乾癬はあまり聞いた事が無い・・・。そのような方も多くいるかと思います。
乾癬とは、どのような病気なのか??
乾癬は、簡単にいえば皮膚炎の一種です。しかし、慢性的な疾患でもあり、治すのが難しい疾患でもあります。人によって症状がでる場所は様々ですが、頭皮や髪の生え際・肘・膝など外部刺激を受けやすい所に生じます。
非常に炎症が起きやすいため、乾癬が出ている部分は、毛細血管が拡張し赤みが帯びやすくなります。また、皮膚の細胞が、正常な皮膚と比べて10倍以上の速度で生まれ変わるため、過剰な増殖サイクルとなっています。
特徴としては、炎症物質により、皮膚が盛り上がり赤い紅斑が出て、その後ボロボロとなってフケのように剥がれ落ちます。
乾癬になりやすい体質は?? 治療へのアプローチとは??
もちろん、少なからず遺伝性もあります。また、感染症・精神的ストレス・薬剤などの原因は多岐にわたります。生活習慣病である2型糖尿病・高脂血症・肥満なども影響すると言われています。
東洋医学から考えると、基本的には痒み・紅斑・ボロボロとなる事から陰虚・血虚などから生じる虚熱または実熱が疑われます。東洋の考えでは、身体の中は陰陽に分かれ、身体を温めたり冷やしたりして均衡を保っています。
よくある皮膚病の場合は、この冷やす働きにあたる陰の力が乏しい事が多い傾向です。陰の働きが少ないと、身体を潤す事が低下するので、身体を温める働きが強く出てしまいます。すると、痒みや赤みを伴う皮膚炎を生じます。
この陰に該当するのが血・津液となります。子供の時に、アトピー性皮膚炎が酷い場合は、成長に追いつかず血が不足している事があるので、それを補う治療を試すと良いでしょう。
乾癬のような紅斑上に、フケのような白い粉が次々と出る症状は、血熱風燥または血虚風燥が原因の可能性があります。
この2つは、風・乾燥の邪気により症状が出ていますが、血熱と血虚で少し違いがあります。
血熱風燥は、体内の陽の熱が盛んであるために、血熱が皮膚にうっ滞して生じます。風邪の特徴の身体の至る所に症状を起こし、乾燥を促します。そのため、皮膚が栄養されない状態となります。
血虚風燥は、皮膚を栄養する血がそもそも不足により、熱を生じさせ起こります。どちらも栄養されないことでは同じですが、根本の原因は異なります。
治療としては、清熱補血が基本。根本治療となる血を補い、体内の炎症を鎮める清熱を促します。そのため、温清飲(四物湯+黄連解毒湯)のような漢方薬がベースとなります。その他にも、消風散・清肝散・当帰飲子なども候補の1つでしょう。
森羅万象を2つに分ける陰陽論。陰陽のバランスを知って、健康になろう! – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)
日本人なら一貫堂医学がオススメかも。
森道伯という先が、日本で日本人に合わせた医学を確立したです。明治後期の名漢方医であり、【一貫堂医学】を体系化した人です。
一貫堂医学の考えでは、乾癬は解毒体質に分類されます。この体質は、身体の毒素(ここでは、体内の熱)を外に上手く排泄できない・肝臓の解毒作用が追いつかない事で生じます。
解毒体質の子供は、風邪を引きやすい・咽頭炎・気管支炎・鼻炎などの炎症性疾患に冒されやすいです。この場合は、柴胡清肝散で体質改善を狙います。それでも、青年になっても、蓄膿症・肋膜炎などを起こす場合は荊芥連翹湯を用います。
そして、壮年期になっても肝臓肥大にあわせて、膀胱炎・腎臓結核・などの症状が現れる場合は龍胆瀉肝湯に変更していきます。ちなみに、東洋医学では、普通の龍胆瀉肝湯と一貫堂の龍胆瀉肝湯は、中身が少し違うので、注意が必要です。
実は、柴胡清肝散・荊芥連翹湯・一貫堂の龍胆瀉肝湯は、どれも根本の処方は温清飲です。そのため、清熱補血が基本となります。
人の体質は、3つに分けられる!!森道伯先生から学ぶべき体質診断。 – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)
まとめ
今回は、難治性の乾癬ついてでした。病院で様々な治療を試しても、効果がいまいちの場合には漢方薬も1つの手段でしょう。
また、最新の研究ではアルコールと関連はないそうですが、アルコールにより身体の熱が蓄積すると症状悪化を引き起こします。そのため、あまり飲み過ぎは良くありません。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:「British Journal of Dermatology」に6月28日掲載