はーい。こんにちわー。
元気堂です。
5月も終わりになると、道ばたや子供が朝顔を育てている所が目立つ頃でしょうか??
小学生の時には、よく見た朝顔も大人になると、あまり見かけない・・・。
というより、目に入らなくなることもあるかと思います。
今回は、朝顔の別名である牽牛子(けんごし)という生薬となります。
牽牛子とは、どんな生薬??
まずは、牽牛子と名付けられた由来について話しましょう。
昔の中国では、アサガオの種子は牛と取引される ほど高価な薬だったという説・その薬の効果の御礼に、牛を牽いて来たという説・牛車にアサガオを乗せて売り歩いたという説などがあります。
このような由来からアサガオの種は、牽牛子と言われるようになりました。
ただ、この牽牛子は、かなり注意が必要な生薬となります。現代において、激しい下痢を引き起こすために、大量の水を排出させる働きがあります。そのため、脱水症状にも注意が必要となります。
効能効果として、瀉下作用(下す作用)・利尿作用に優れ、腫脹などの腫れを改善します。また、寄生虫を駆除するのに使われてきました。
この応用として、腎炎による浮腫・肝硬変の腹水・便秘・寄生虫による腹痛などに効果が期待できます。
しかし、重大な注意点があります。
毒あり!!
そう、有毒性なのです。そのため、適切な量でないと、身体に害をもたらします。
また、妊婦には禁忌なのでご注意を。
まずは、緩和な瀉下剤を使いましょう。
■ 麻子仁丸
ウサギ便・コロコロ便などのかたーいウンチには、まずはこちらがオススメ。
便に潤いを与えて排便を促します。特に、名前にも入っている麻子仁は、脂肪油を含み腸内のアルカリと反応し、脂肪酸を生じます。それが、腸壁を刺激するのと同時に、水分吸収を抑えることで便に潤いを与え軟らかくします。
■ 大甘丸
便秘に対する基本処方と呼ばれます。大黄・甘草だけで構成されており、大黄の瀉下作用により便秘を改善します。
大黄だけで用いると強い蠕動作用が出てしまうために、甘草の鎮痙作用により、大黄の効果を和らげます。そのため、場合によって大黄のみで使用されることもあります。
■ 百毒下し
大甘丸をベースに作られた丸剤です。先ほど伝えた牽牛子に、山帰来・営実・アロエが加わったものとなります。
そのため、2つ紹介した漢方薬よりも強い瀉下作用があります。腸全体に作用し、蠕動運動を調節します。
まとめ
今回は、親しみのあるアサガオという花についてでした。簡単に、種子が手に入りますが、決して悪用しないようにしてください。
遊び半分で行うと危険となります。
また、下剤でおすすめの漢方薬3選を紹介しました。当院でも、良く出る代表格です。興味があれば、試してみるのも良いでしょう。
以上、参考になれば幸いです。