はーい。こんにちわー。
元気堂です。
夕飯時や仕事終わりに一杯など、なにかと身近な飲み物であるのが、ビールでしょう。居酒屋に入れば、とりあえず生中を頼むことも多いかと思います。しかし、その一方でビール太りなど生活習慣病が気になる飲み物でもあります。
しかし、そんなビールで、腸内細菌へ良い影響がもたらされるかもしれないのです。これは、ビール好きには朗報でしょう。
今回の研究は、ポルトガルで行われており、① アルコール度数5.2%のラガービール330mL ② ノンアルコールビールを夕食時に同量飲むグループに分け、4週間続けてもらいました。その後の結果は、どちらのグループも、腸粘膜の保護機能であるアルカリホスファターゼ活性が上昇・腸内細菌叢の多様性が向上したことが明らかになったのです。また、体重や体脂肪量の増加や心血管代謝マーカーには、大きな変化はないそうです。
腸内細菌叢の多様性が向上すると、何が良いのか??
まず、腸内細菌叢とは、腸に生息している細菌の集まりのことを言います。これらが、代謝や免疫機能などの健康維持に対して、重要な役割があると言われます。そして、この腸内細菌叢は、遺伝・健康状態・ストレス・薬剤・食事など多くの原因で、変化していきます。
では、腸内細菌叢の多様性とは??
基本的に、多様性が大きいほど、健康にも良いと考えられています。また、野菜・豆や穀物・魚・ヨーグルトやキムチなどの発酵食品などの食事により、腸内細菌叢の多様性を高まると言われます。これは、食物繊維が豊富だったり、不飽和脂肪酸なども関与しているでしょう。
ビールも発酵食品のため、腸内細菌叢に影響が出る!!
上記の考えの基に、今回の研究が行われました。その他にもビールには、腸内細菌叢に影響を与える可能性のある植物性化合物のポリフェノールも含まれています。 これは、お酒を毎日飲む方には、ちょっとした朗報でしょう。また、お酒好きな方に知ってて欲しいのは、Jカーブという言葉です。お酒を飲む方は、飲まない方に比べると、虚血性心疾患や2型糖尿病・脳梗塞のリスクが低いという研究結果があります。
Jのようにカーブを描くようにグラフ化されるので、Jカーブと言われます。しかし、ある一定量を超えると、飲まない人よりもリスクは高くなります。
結局、飲み過ぎは健康には良くありません。あくまで少量は、健康に良いとされるため、酒は百薬の長とも呼ばれます。
とはいえ、基本的には食事の栄養バランスを整える事が1番でしょう。
腸内細菌叢の状態を良くし得られるメリットとは??
■ 便秘・下痢が改善
悪玉菌により、腸の蠕動運動の低下を抑えられます。腸内環境が良くなることで、善玉菌の割合が増えますので、腸の働きが正常化します。
■ 免疫力が向上
腸管の免疫系は、免疫細胞の70%が存在しているといわれています。そのため、腸内環境を整える=免疫力の向上が考えられます。
■ 動脈硬化を予防
善玉菌により、脂肪細胞を燃焼させて血清コレステロールを低下させる働きがあります。血管の壁に付着した悪玉コレステロールにも働いてくれるため、動脈硬化を予防できるため、心筋梗塞や脳梗塞の予防にも良いでしょう。
まとめ
腸内細菌叢の多様性を高めて、腸活を始めましょう。今回は、ビールという発酵食品の紹介になりましたが、他にも腸に良い食べ物も豊富です。
ビールのつまみとして、チーズや納豆・キムチ・漬物もオススメです。また、食材としては玄米やキノコ類豆類・根菜類などの食物繊維が豊富なものが良いでしょう。
また、腸腰筋というインナーマッスルを鍛えると、腸が刺激されやすくなり蠕動運動が活発になります。ストレッチするだけでも鍛えられるので、取り入れてみてはどうでしょうか。その他にも、睡眠が大切です。リラックスしていると、副交感神経が優位になり、腸だけでなく内臓の働きが活発になります。これにより、睡眠中に便を結腸まで運んでくれます。
結局は、規則正しい生活を心がける必要があるので、どれか1つずつでも取り入れて行くと、身体の健康状態にも変化が見られるかと思います。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:「Journal of Agricultural and Food Chemistry」に6月15日掲載