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元気堂です。
春のなると、様々な植物が花を咲かせる季節で、私たちの目を楽しませくれます。この時期に開花する植物の1つに、アケビがあり、4-5月にかけて淡紫色の花を咲かせます。アケビというと秋の果物のイメージもあるでしょう。
しかし、東洋医学的には欠かせない生薬の1つでもあります。それは、木通(もくつう・あけび)です。その他の漢字にも、通草・山女・山姫でもアケビと呼ばれます。
アケビの効能・効果とは??
■ 美肌効果
秋が旬の果肉には、この時期が旬の苺と同じくらいのビタミンCが含まれています。ビタミンCといえば、美容にも必須であり、免疫力を高めてくれます。
特にこれからは紫外線が強くなるため、ビタミンCが豊富な食べ物はオススメでしょう。
紫外線の刺激により、アミノ酸の1つであるチロシンが、チロシナーゼという酵素よってメラニンに変わります。このチロシナーゼの働きを阻害するのがビタミンCです。そのため、色素沈着・ホクロなどの原因となるメラニンを防ぐことで、美白効果に繋がります。
■ 生活習慣病の予防
果皮には高血圧を予防するカリウムが多く含まれています。
体内でカリウムは、腎臓に働きかけ、尿として排出されます。その際にカリウムと同じくナトリウムも排出されます。これにより、高血圧の原因であるナトリウムが低下することで、生活習慣病の予防に繋がっていきます。
利尿作用があるので、浮腫改善にもいいでしょう。
蔓(つる)にはサポニンが含まれ、皮にはアントシアニンという抗酸化力がある成分が豊富となります。日々の生活で受ける様々なストレスにより身体は酸化していきます。酸化予防もするため、生活習慣病だけでなく抗ストレス対策にも良いでしょう。
また、アケビには食物繊維も豊富なため、腸内環境の改善にも繋がります。腸内環境が良くなることは、免疫力の向上・ボケ防止・肥満防止にも良いでしょう。
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■ 貧血予防
貧血予防に効果があるとされる葉酸も豊富です。葉酸といえば、造血作用があり、胎児の育成にも大切な栄養素でしょう。
生薬としても、効能とは??
生薬で使われるアケビの部位は、木質化した茎となります。これを輪切りにした物が木通・通草と呼ばれます。
消炎・通経・利尿作用があり、泌尿器科系の作用に優れます。漢方薬としては、五淋散や龍胆瀉肝湯などに配合されています。
通経作用つまり経絡・通路の流れを良くするので、血行促進する働きもあり乳腺炎・乳汁不通にも応用されます。漢方薬である通乳丹の成分にも選ばれています。
とはいえ、木通の主な用途は、消炎・鎮痛・利尿作用で使われる事が多く、身体の熱を尿などで外へ排泄させます。そのため、膀胱炎・尿度炎などの泌尿器科疾患だけでなく、関節リウマチ・打撲・二日酔いなどにも良いでしょう。
冷やす働きが強いので、妊婦さんには禁忌となります。
膀胱炎には、龍胆瀉肝湯? 五淋散?? どっちがいいの?
答えとしては、症状の段階で使い分けましょう。
漢方薬が膀胱炎にオススメな理由は、治療だけでなく予防へと繋がるからです。
1回膀胱炎になると、また繰り返し起こる傾向になります。それは、膀胱の粘膜が弱っているかもしれません。病院の薬で、クラビットなどの抗菌剤で治療しても、粘膜の修復まではできません。
身体が丈夫で、元気な方は自分の力で修復していくでしょう。実際は、元気な方は膀胱炎にもならないでしょう・・・。
膀胱炎でよくある血尿には、止血効果のある阿膠を含んだ猪苓湯・膀胱炎の痛みが強い場合は五淋散・さらに症状が酷い膀胱炎には龍胆瀉肝湯などを試していきましょう。
経験上にイメージは、女性の膀胱炎のファーストチョイスでは五淋散を使用する事が多いです。そこに、元気不足(気虚)があり、自分自身を守れない(衛気の低下)がある際には、膀胱炎の治療後に体質改善をする事をお伝えしてます。
まとめ
今回は、今が開花時期のアケビについてでした。よく耳にする果物でも、漢方の材料になっている事が多く、昔は民間療法としても使われていたことが想像出来ますね。
山などでハイキングする際には、淡い紫色の花があればアケビかもしれません。ちょっとした雑学を披露しても良いでしょう。
ちなみに、山女・山姫とも書かれる理由は、女性の陰部に似ていることから由来しているようです。
以上、参考になれば幸いです。