
はーい。こんにちわー。
元気堂です。
睡眠の質は、日々の健康保持に対して大切な役割を担っています。
現代社会は、環境ストレス・対人ストレス・会社でのストレスなど多くストレスによる、コルチゾールの分泌が過多になっている事も・・・。
このコルチゾールの分泌は、身体を守るためにストレスを感じると分泌されます。
交感神経が興奮することで、その反応が副腎皮質を経ることでコルチゾールは、心拍数と血圧を上昇させます。
そのため、リラックスしにくくなり入眠にも影響を及ぼします。
コルチゾールは、肝臓での糖の新生・筋肉でのたんぱく質代謝・脂肪組織での脂肪の分解などの代謝の促進・抗炎症および免疫抑制・中枢神経細胞の刺激閾値を低下させるなどなど多く役割を持つので、体内において無くてはならない役割を持ちます。
問題なのは過剰分泌であるため、それをコントロールすることが大切となっていきます。
■ コルチゾールの分泌過剰になると・・・
コルチゾールの分泌が過剰になると生じやすい症状としては、以下となります。
① 免疫力の低下
コルチゾールが長い間分泌過剰であると、抗炎症作用・免疫抑制作用により、異物と戦うための炎症・発熱など免疫の働きが抑制されます。
そのため、身近な症状だと風邪を引きやすくなったり、口内炎が治りにくい、吹き出物が出来やすいなどの症状も生じます。
② 睡眠の質の低下 / 情緒の乱れ
コルチゾールは、交感神経が興奮する方の働きであり、脳・身体を覚醒状態に促します。
つまり、自律神経の乱れを生じていきます、
これらにより、情緒の乱れを生じたり、精神的な健康被害も生じます。
③ 太りやすい
コルチゾールは、脂肪代謝に関するホルモンで、脂肪分解する働き・脂肪を合成する働きをあわせ持っています。
これにより、満月様顔貌・中心性肥満(手足が細く、お腹に脂肪が溜まる)・水牛様肩(肩周りに脂肪が付きやすい)などを引き起こします。
④ 高血圧・高血糖
コルチゾールは糖代謝・血圧調整に関わっており、過剰分泌されると高血圧や糖尿病になりやすくなります。
⑤ 副腎疲労
コルチゾールの分泌過剰により、分泌する部位である副腎皮質が疲労します。
これにより、コルチゾールを分泌する機能が低下する恐れがあります。
コルチゾールが低下することで、疲労感・体重減少・下痢・嘔吐など虚弱体質のような症状が現れていきます。
■ コルチゾールの分泌を正常にするには!?
① 運動(ストレスを感じない程度またはストレス解消などの運動がオススメ)
② 睡眠ホルモンなどの分泌を促すために、朝日を浴びる。
③ 夕方以降に脳を活性化するような嗜好品を控える。(酒・たばこ・カフェインなど)
④ 寝る前のパソコン・スマホなどを控える。
⑤ 入浴は、睡眠の2-3時間前に。
⑥ コルチゾールの分泌を整える漢方薬を試す。
■ オススメの漢方薬とは!?
基本的には、ストレスを解消する生薬(柴胡・枳実・香附子・紫蘇など)が入った生薬がオススメですね。
例えば、補中益気湯・加味逍遥散・抑肝散などがメジャーでしょう。
イライラなどの情緒の乱れが強いタイプには、加味逍遥散・抑肝散などが良いかと思います。
特に使いやすいのが、加味逍遥散ですね。
この漢方薬は、イライラを鎮めたり、ストレスを流すなどの自律神経を整える作用があります。
つまり、怒りをコントロールする肝の働きである疏泄作用を整えます。
加味逍遥散といえば、更年期障害など婦人科疾患の漢方薬のイメージがあるかもしれません。
しかし、肝の疏泄作用を改善したり、イライラなどの熱を鎮めるので男女関係なく使えます。
構成生薬:柴胡・白朮・薄荷・当帰・牡丹皮・白芍・茯苓・甘草・生姜・山梔子
柴胡・白芍のペアは、疏肝解鬱を高めます。肝の疏泄作用を働き、気のうっ滞を治療する意味です。また、白芍と当帰は、補血作用により血液や栄養を補います。生姜・白朮・茯苓・甘草は、脾胃の機能を高めたり、水分代謝も良くします。
薄荷も疏肝解鬱に効果があり、その香りでもストレスを流してくれます。牡丹皮は、血の巡りを良くし、山梔子は熱を取ってくれます。
加味逍遥散は、このような生薬が組み合った漢方薬です。
主に、精神が不安定で、イライラがあり、性格はせっかちな人が多い。寝付きが悪く、眠る前に色々考えてしまう。血の巡りや過度の緊張で、首肩が張った痛みを伴い、頭痛も出る事がある。ストレス性の耳鳴りや神経性の胃炎・乳腺炎などに使用されます。
では、補中益気湯がオススメなタイプとは、どんなタイプでしょう。
それは、疲労感が強く・元気がない・食欲不振など気虚と呼ばれる症状に使われます。
元気がなければ、身体を運行する様々な働きに影響が出てきますね。
そんな時に使われるのが補中益気湯です。
構成生薬:人参・白朮・黄耆・当帰・陳皮・大棗・柴胡・甘草・生姜・升麻
補気薬の基本となる四君子湯の派生であり、四君子湯よりも身体を守る衛気作用に良い黄耆・ストレスを流す柴胡なども含まれます。
つまり、外部のストレスから身を守りつつ、身体にあるストレスを流す作用も含まれるので、自律神経失調症にも良いでしょう。
また、黄耆は他の生薬とも相性が良く、黄耆と人参で補気作用(元気を補充)。
黄耆と白朮で浮腫を取り除く作用。
黄耆と防風で皮膚の無駄な水を流し、汗を調節する作用。
黄耆と当帰で化膿症などの排毒作用。
など様々な作用を高めます。
そのため、補中益気湯は非常に汎用性の高い漢方薬と言えましょう。
■ まとめ
ストレス過多で、睡眠の質が落ちている際には、まずは運動など日々の生活を見直して予防していきましょう。
すでに、支障が出ていて難しい場合や嗜好品を控える事が難しい場合には、漢方薬を試してみると良いでしょう。
また、同じく東洋医学の分野である鍼灸の施術もオススメですね。
鍼灸には、副交感神経を優位にさせるなどリラックス作用があります。
その上、多くのストレスを抱えている方は、首や肩がカチカチな傾向にあります。ここを解すだけでも大きく変わっていきますね。
以上、参考になれば幸いです。