ビタミンD不足は注意が必要!? 骨の形成だけでなく、将来の病気予防にも重要だった!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

ビタミンDといえば骨。この事がピンっと来ない方もいるでしょう。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける事で、骨の丈夫さを維持しています。つまり、ビタミンDは、身体には必須な栄養素の1つである事が分かるかと思います。

しかし、このビタミンDが不足すると、骨が脆くなる・・・。ただそれだけの影響では、済まされないようです。

今回は、ビタミンD不足による研究で判明した症状を紹介していきましょう。

ビタミンDを血中に維持すべき理由 ①

英国ケンタッキー大学の研究チームは、ビタミンDの少ない食事を長期間にわたって摂り続けていると、脳機能の低下が顕著に進行するというのです。世界的にも認知症で悩んでいる方が多いので、注意したい所となります。

実際に、ラットによる研究では、少量のビタミンDしか与えられなかった場合、脳内のタンパク質が過酸化により損傷の割合が高いことが明らかになっています。そして、その影響は学習能力・記憶能力が低下していることも判明したのです。

また、他の研究においてもビタミンDが酷く欠乏している高齢者は、アルツハイマー病などの認知症になるリスクが非欠乏者の2倍以上あるという研究結果が出ています。身近な栄養素を取るか取らないだけで、リスクが2倍以上は驚くべき事実でしょう。

ビタミンDが血中に少ないとアルツハイマー病に罹りやすいことからも、脳・ビタミンDは切っても切れない関係でしょう。

ビタミンDを血中に維持すべき理由 ②

ビタミンDには、免疫細胞を活性化させて様々な病気のリスクを下げる働きがある!! これは、米国ボストン大学の研究チームによる研究により判明しました。

ビタミンDは、免疫細胞の表面に存在する受容体に結合すると、信号を送る働きがあるようで、この働きにより心血管代謝疾患につながる慢性炎症を抑制すると言われます。

心血管代謝疾患とは、心臓病・2型糖尿病が組み合わさったものを指します。元々、糖尿病・心臓病の患者では、血中ビタミンD濃度の低い者が多い傾向があるそうです。

また、ビタミンDの受容体を上手く機能しないようにした動物実験では、肝臓・動脈壁の炎症反応が促進される結果が得られたそうです。それに加え、単球の血管壁への粘着能が高まり、これが血管壁にコレステロールの沈着と炎症物質の放出を生じさせたのです。

つまり、免疫細胞を介して慢性炎症を抑制する働きがある事が見受けられます。

人でも高脂血症が進むと、循環器系疾患に悪影響をもたらす事が分かっており、これが原因で糖尿病や心臓病につながるものだろうと考えられています。この事から、ビタミンD不足だけでなく、その受容体が正常に働くなら予防できる可能性があるでしょう。

ビタミンDを血中に維持すべき理由 ③

妊娠中のビタミンD補給は、生まれてくる子供の肥満を予防する助けになるかもしれない。米国サザンカリフォルニア大学医学部の研究結果により、ビタミンD不足がお腹の赤ちゃんを太り易い体質にするかもしれないと判明したそうです。

赤ちゃんの栄養は、母親に依存しているので、ビタミンDも母親に依存しています。母親のビタミンDが不足していれば、赤ちゃんも不足していることはイメージしやすいでしょう。

動物実験や人の脂肪細胞を用いた実験でも、ビタミンDが前脂肪細胞 ⇒ 脂肪細胞への変換を抑えることが示されています。つまり、ビタミンDがあれば、脂肪細胞を作りにくくしています。

骨の形成以外のビタミンDの効果をまとめると・・・

■ 認知症の予防

■ 心血管代謝疾患の予防

■ 小児の肥満予防

どれも発症したくない症状ばかりかと思います。これらを少しでも予防する事に繋がるなら、ビタミンDは血中に維持していきたいと思うでしょう。しかし、ビタミンでもDAKEは過剰にとると身体に溜まって病気を引きおこすので、適切な量に止める必要があります。

ビタミンの取り過ぎも、病気になる?? 取り過ぎ注意なビタミンとは?? – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

日本人の食事摂取基準(2020年版)では1日の摂取の目安量が、18歳以上の男女ともに8.5㎍(マイクログラム)、耐用上限量が100㎍と設定されています。ビタミンDを含む食品は以下の通りです。

ビタミンDを含む食品(100gあたりのビタミンd含有量)】

食品名ビタミンD含有量食品名ビタミンD含有量
あん肝110.0㎍豚タン2.0㎍
しらす干し61.0㎍全卵(鶏)1.8㎍
いくら44.0㎍豚レバー1.3㎍
紅鮭33.0㎍豚足1.0㎍
うなぎの蒲焼き19.0㎍干し椎茸12.7㎍
さんま15.7㎍舞茸4.9㎍
まあじ8.9㎍エリンギ1.2㎍
全卵(うずら)2.5㎍えのき0.9㎍

出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年度板(八訂)】

例えば、さんまでイメージしてみましょう。

大サイズのサンマが1尾につき約160g~小サイズ120gと言われ、水揚げする年により40gほどの差が生じるとようです。つまり、1日に最低でもサンマ半身だけで丁度良い量となります。しかし、耐用上限量が100㎍とされており、青魚1匹くらいが目安でいいかと思います。

では、ビタミンDを身体に維持するには、どうすれば良いのでしょうか??

ビタミンDの95%は体内で生成され、残り5%が卵や肝油などの食事やサプリメントから摂取されています。食事からよりも自分自身で作り出す事が多い事が分かりますね。それでは、効率的に作り出すには、何をしたら良いのか??

まずは、日光浴など太陽の光に浴びましょう

紫外線により、体内でビタミンDの生成が促進されます。また、骨を丈夫にするためにも、年齢を重ねたら歩くようにすると筋肉も付き老後の予後は良くなります。また、人は新しい刺激により脳も活性化するため、外に出て何かする事は良い事でしょう。

日本では、日照時間が短くなりやすい北海道などの高緯度地方・家に籠もりがちの高齢者(特に寝たきりの方など)・外出を控えがちな妊婦・新生児などは、日光浴は大切となります。

また、脂が豊富な青魚などの食事・サプリメントとして摂取するのも1つの手段となります。特に高齢者の皮膚は、日光によるビタミンD生成の効率が落ちているため、日照時間の短い冬場の日光浴は大事な習慣となります。

寒くなってきたら、日向ぼっこを取り入れよう。太陽から得られる効果とは?? – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

日照時間が短くなると、陽気不足に・・・。日光浴を取り入れて、身体を芯から温めよう。 – 元気堂 漢方薬 (pet-kanpo.com)

まとめ

ビタミンDの摂取・日光浴で、将来の健康に大きな差が出るかもしれません。健康でいたいなら、規則正しい生活が一番の近道でしょう。 昼夜逆転している場合は、少しでも日光に当たる事をオススメします。よく言われるのが夏は15分・冬は30分程度です。

普通の生活をしていれば、わざわざ浴びなくてもクリアしているでしょう。しかし、なかなか外出ができない方もいます。そのような方は窓からでも良いので、カーテンを開けて日光浴をしてみるといいかもしれませんね。

以上、参考になれば幸いです。

参考文献:

『フリーラジカル生物学医学』・『科学公共図書館報:ワン』・『神経学』誌・『細胞レポート』誌・『小児肥満』誌

漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA