はーい。こんにちわー。
元気堂です。
皆さんは、NSAIDsという薬をご存じでしょうか!?
このように聞かれると、ちょっとどんな薬か分かりにくいかと思います。
しかし、このNSAIDsは、解熱鎮痛剤と聞けば馴染み深い薬かと思います。
多くの方は、1度でも服用した事があるでしょう。
非ステロイド性抗炎症薬を略してNSAIDs(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)と言います。
作用としては、抗炎症作用・鎮痛作用・解熱作用であり市販の薬にも多く存在しています。
例えば、病院で処方される主なNSAIDsとして
アスピリン(バファリン®など)・ロキソプロフェン(ロキソニン®など)・ジクロフェナク(ボルタレン®など)・インドメタシン(インダシン®など)・メフェナム酸(ポンタール®など)・アセトアミノフェン(アンヒバ®、カロナール®など)
アセトアミノフェンは、赤ちゃんから使われるので知っている方が多いかもしれませんね。
市販薬の主なNSAIDsとして
アスピリン(バファリンA®など)・イブプロフェン(イブ®など)・エテンザミド(ノーシン®,新セデス®など)・イソプロピルアンチピリン(セデス・ハイ®など)・アセトアミノフェン(タイレノール®、小児用バファリン®など多くの市販薬)
どうでしょうか!?
既に服用している方もいるのではないでしょうか!? 家に常備薬としても置いてあることでしょう。
そんなNSAIDsの服用で、運転のパーフォーマンスが低下する事が判明!!
これは、米国・ワシントン大学のDavid B. Carr氏らによる研究であり、認知機能が正常な高齢者の服用薬と、長期にわたる運転パフォーマンスとの関連を調査した結果となります。
その結果、抗うつ薬・睡眠導入薬・NSAIDsなどを服用していた高齢者は、非服用者と比べて時間の経過とともに運転パフォーマンスが有意に低下していた事が判明!!
確かに、メンタル疾患・睡眠疾患で治療薬を服用していれば、運転のパフォーマンスは低下はしそうな気はします。
しかし、それがNSAIDsといった身近な解熱鎮痛剤でも起こるのは、予想外の結果ではないでしょうか。
過去にも、米国運輸省と米国道路交通安全局では、90種類以上の薬剤が高齢ドライバーの自動車事故と関連していることを報告しています。
しかし、その事故の可能性として、薬剤の副作用・治療中の疾患・他の薬剤や併存疾患によるものなのかを判断が出来てはいませんでした。
今回の研究報告は、高齢者でも臨床的認知症尺度のスコアが0であり認知機能障害がない事が分かっている方を対象としています。
それでも、非服用者と比べて、すべての抗うつ薬・鎮静薬/睡眠導入薬・NSAIDs/アセトアミノフェンの服用は、路上試験で限界または不合格となるリスクの増加と関連している事が分かっています。
東洋医学的は、どうするのか!?
もうお酒を飲んだら運転するな!! これだけではなく、高齢者で該当する薬を日常的に飲んでいたら、運転を控えた方がいいかもしれません。
あくまで、風邪や怪我などで使う際は、大きな問題はないかと思います。
東洋医学の側面から考えると、NSAIDsの副作用で多いのが胃腸障害!!
胃腸に負担がかかれば、気が不足しやすく気虚に影響も・・・。
そうなれば、身体への影響が出てくるので、運転のパーフォーマンスも落ちる事に繋がるかもしれません。
東洋医学では、発熱で使用される漢方薬でも、全てが葛根湯で済むわけではありません。
その風邪の状態に合わせて、麻黄湯・小柴胡湯・桔梗石膏・麦門冬湯など多くの選択肢があります。
また、痛みに関しても痛みの原因が複数にわたって存在します。
例えば、瘀血といった血の巡りが悪いと刺すような痛みだったり、絞るような痛みでは瘀血・冷えなどの寒邪が起こります。
張るような痛みは気滞といった気の滞りで起きやすく、鈍い鈍痛やしくしく痛みがある場合は、虚証といった身体が虚弱体質になっている可能性があります。
状態に合わせて、NSAIDsの代わりとなる漢方薬なども考慮に入れると良いでしょう。
まとめ
基本的には、対症療法が病院の主体です。
あくまで、薬によるコントロールで健康を保っているので、薬に頼らないような生活改善が必須となります。
それにより、体質改善を試みましょう。
既に、薬でコントロールしている方でも、少しでも改善をして薬の成分量を減らす努力も必要かと思います。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:JAMA Network Open誌2023年9月29日号掲載の報告