
はーい。こんにちわー。
元気堂です。
加齢と共に、首肩こり・腰痛・膝の痛みなど多くの悩みがあるでしょう。
その1つに、五十肩などの痛みがあります。
今回は、その中でも以下のような症状に当てはまる方はいないでしょうか。
・ 肩の前側から二の腕の痛み
・ 肘を伸ばした状態で、痛くて荷物が持てない
・ 痛くて手を後ろに回せない
・ 安静でも肩の前側が疼くような痛さがある
・ 投球動作やサーブを打つ際に痛みを感じる
このような症状があれば、1つ疑わしい疾患として挙がるのが、上腕二頭筋長頭腱炎です。
あまり耳にした事がない疾患で、始めて聞く方もいるでしょう。
■ 上腕二頭筋長頭腱炎とは?
まず、上腕二頭筋とは別名で言えば、力こぶ!!
これで、どこにある筋肉かイメージし安いでしょう。その筋肉は、肩から烏口突起から始まる短頭・肩甲骨の関節上結節から始まる長頭と呼ばれる腱から前腕の外側の骨である橈骨粗面・上腕二頭筋の腱膜に繋がっています。
簡単に言えば、肩から前腕くらいまで上腕二頭筋が繋がっているという事です。
これにより、肘を曲げたり、肩を回したりなどの動きに関わっています。
上腕二頭筋長頭腱炎は、この長頭の付着する腱が何らかの原因で炎症が起きて生じます。
基本的に単純に使い過ぎによって長頭腱と通る際のトンネル部分で摩擦が生じて、炎症が起きている状態のことをいいます。
原因は使いすぎである事が多いために、力仕事をする方・野球の投球、テニスのサーブ、水泳などの上腕を使うスポーツをする方に多く見られます。
また、女性に多くみられる傾向があり、食事や洗濯、掃除などの家事で負担により生じるとされます。
■ 上腕二頭筋長頭腱炎の予防・治療法落として
肘を曲げている事で、上腕二頭筋が縮まるので肩付近の負担が減るので、あまり腕を伸ばした状態での作業を少なくする事です。
治療としては、鍼灸治療などで肩周辺の筋肉を緩めると、上腕二頭筋長頭の腱へのストレスが減り痛みも減っていきます。
鍼灸治療が怖い場合には、漢方薬を試すと良いでしょう。
■ 上腕二頭筋長頭腱炎に、オススメ漢方薬とは!?
・ 二朮湯
構成生薬:蒼朮 白朮 天南星 陳皮 茯苓 香附子 黄芩 威霊仙 羌活 甘草 生姜 半夏
二朮湯の名前は、蒼朮と白朮の2種類の生薬が入っていることから名付けられた処方で、五十肩のような肩周囲の痛みに使われます。
痰飲という水分停滞といった巡りの悪さを改善する生薬と痛みの緩和を目的とした生薬で、症状を改善します。
・ 疎経活血湯
構成生薬:芍薬 地黄 川芎 蒼朮 当帰 桃仁 茯苓 威霊仙 羌活 牛膝 陳皮 防已 防風 龍胆 白芷 甘草 生姜
疎経活血湯は、血流の改善・経絡の巡りを良くする事で、関節痛・筋肉痛・神経痛・腰痛などに対して作られた処方です。
また、補血作用もあり筋肉を滋養したり、清熱解毒作用がある生薬も含まれます。
二朮湯と少し構成生薬が重なっていますが、二朮湯よりも汎用性が高まった処方です。
・ 薏苡仁湯
構成生薬:薏苡仁 蒼朮 当帰 甘草 麻黄 桂皮 芍薬
腫れてしまい熱が困った状態の際に、溜まった水分を除き、痛みを取りさる効果が期待されます。
関節リウマチにも応用される処方であり、イメージとしては腫れあがっている際にはオススメですね。
■ まとめ
肩関節周囲の痛みは、炎症を冷やすために水分が停滞している事が多く、水分代謝を促す生薬と炎症を抑える生薬が中心となっています。
今回は、良く使用される漢方薬を3つ紹介をしました。
自分にあった漢方薬・鍼灸治療を選んで症状を改善していきましょう。
以上、参考になれば幸いです。