はーい。こんにちわー。
元気堂です。
春は、筋肉に負担がかかりやすい季節でもあります。東洋医学では、肝に該当しています。眼・筋肉を滋養する肝血を貯蔵しているので、眼・筋肉への影響が起きやすくなります。
最近、つり革につかまっている時などの腕を上げている時に腕がだるくなる・・・。ボールを投げる時・投げた後に腕が痺れる・・・。このような症状がある際は、もしかしたら胸郭出口症候群かもしれません。
○○症候群と聞くと、ちょっと怖いイメージがあるかもしれません。
胸郭出口症候群には、3つのタイプがあるので、それらにより胸郭出口付近の神経を圧迫することから名付けられています。特徴としては、肩~手にかけての痺れ・痛みであり、腕神経叢の圧迫による神経痛となります。
このような神経痛になりやすい方は、なで肩・いかり肩といった姿勢が大きく影響しています。
胸郭出口症候群の中でも、斜角筋症候群⇒いかり肩 、 肋鎖症候群・小胸筋症候群(過外転症候群)⇒なで肩が原因になる事があります。
腕神経叢の圧迫箇所により、肩~手に走っている運動神経・感覚神経・自律神経症状が生じます。腕神経叢は、筋肉・骨の隙間でできているトンネル部分を通ります。このトンネルの出口で、圧迫が起こる事が特徴となります。
胸郭出口症候群の症状とは!?
神経痛の為に代表的な症状として痺れ・痛みはイメージしやすいでしょう。
その他の症状としては、上肢の怠さ・指が動かしにくい・手の浮腫・手の冷え・握力が弱くなるなども引き起こします。
先ほども話しましたが、箇所により胸郭出口症候群は細かく分類されます。
■ 斜角筋症候群
斜角筋症候群は、斜角筋という首筋にある筋肉で、前・中・後斜角筋で構成されています。この斜角筋の隙間が狭くなることで、圧迫を生じます。
この隙間を狭くなりやすいのが、男性に多いいかり肩です。いかり肩とは、肩を上に引き上げたような姿勢となっています。
■ 肋鎖症候群
肋鎖症候群は、肋骨・鎖骨の隙間である肋鎖間隙という通り道が狭くなることで、圧迫を生じさせます。この隙間を狭くさせる姿勢がなで肩です。なで肩は、鎖骨が下がって肋骨との隙間を狭くさせます。
■ 小胸筋症候群(過外転症候群)
小胸筋症候群は、小胸筋・鳥口鎖骨靭帯という靭帯でできる隙間(小胸筋下間隙)が狭くなることで、圧迫を生じます。特徴として、高いものを取ろうとしたり、つり革を握っていると、一層圧迫させるので症状が生じやすくなります。
これもまた、なで肩に起きやすいでしょう。
胸郭出口症候群の治療には??
原因となっている姿勢を改善する事が1番!! また、姿勢を改善している間も、痛み・痺れが起きないような工夫も大切です。
スマホ・パソコンで、猫背・ストレートネックも影響してくるので、同じ姿勢を繰り返さないように、休憩を挟みましょう。また、手を上げていると症状が出やすいので、なるべく上げないようにしましょう。
どんな姿勢がいいのか?? 心がける姿勢とは??
① 肩甲骨を寄せる ② 背筋を伸ばす ③ 胸を張る
単純な事ですが、なるべく意識すると良いでしょう。また、急にやり過ぎるのも禁物です。逆効果になる事もあります。
漢方薬でも、筋肉の緊張緩和・血流の巡りなどのアプローチが大事。
筋肉の緊張を緩和させることで、圧迫を緩めるのも良いでしょう。
その際に使われるのが、葛根湯です。身体を温める働きだけでなく、筋肉を弛緩させる効果を持つため、首・肩こりには良いでしょう。
また、疎経活血湯・丹心方などの活血化瘀薬で、血行を促進するのも効果的です。血流が悪いにも神経痛みの原因です。血液検査の結果があまり良くない方は、こちらも試してみると良いかと思います。
意外と、効果があるのが加味逍遥散!! 上記のアプローチでも難しい場合は、加味逍遥散で治るケースがあります。加味逍遥散は、肝の疏泄作用の低下によりイライラ・ため息が多い・神経質のような自律神経が乱れた時に使用されます。
ストレス過多で、うつむいて下を見るような姿勢が進む事でも、首・肩の筋肉が凝り、その影響でも神経痛が起きるのです。
まとめ
胸郭出口症候群かもしれない・・・。そんな可能性がある場合は、まずは姿勢を改善すると良いでしょう。そのサポートに漢方薬も取り入れましょう。
特に、冷え症を伴う場合は葛根湯は相性が良いでしょう。風邪薬としても使えるので、常備薬としてはオススメです。
以上、参考になれば幸いです。