はーい。こんにちわー。
元気堂です。
豚の皮膚から取り出したコラーゲンから、角膜インプラント(インプラントとは、体内に埋め込まれる器具の総称。)を作り出し、それにより良好な結果が得られたようです。まだまだ、研究段階ですが、角膜の損傷により視力を失った人も、治療可能な時代が近づいているかもしれません。
世界中では、おおよそ1270万人が角膜疾患のために視力を失っており、これを治療する唯一の方法は、人から角膜移植です。ドナーは限られているため、この代換えとなれば、より多くの方の視力が回復するでしょう。
今回の研究では、ヒトの目に移植できる丈夫な透明のインプラントを作り出し、全盲・そのリスクの高い状態の方へ移植したそうです。視力がほぼ無い方でも、研究結果は良好だったようです。
ただ、実用には至っていないので、今できる事をしておくことが大切でしょう。
角膜を保護して、損傷しないように予防を考えよう。
そもそも、角膜って何?? このように聞かれたら、上手に話せるでしょうか??
まずは、角膜について知っておきましょう。
角膜とは、実は1枚の膜ではなく、5層構造になっており、主な成分はコラーゲンとなっています。その中でも、1番外側にあり、外部から影響を受けやすいのが角膜上皮という層です。この角膜上皮は、厚さがわずか0.05mmしかないため、非常に傷つきやすくなっています。
しかし、角膜には自己修復する機能があるため、5~7日間で古い細胞は新しく生まれ変わります。皮膚のターンオーバーと同じようなものとなります。これにより、傷がついた組織を自己修復し、正常に回復した状態を保ちます。
自己修復してくれるなら、別に傷が付いても大丈夫じゃないか!? このような疑問も持つ方もいるでしょう。
昔と違い、現代ではスマホ・パソコンなどを使わない日はないでしょう。そのため、常にストレスに晒されています。そして、集中している際には、まばたきの回数が通常よりも1/4程度まで減るため、目が乾きやすい状態になります。
それだけでなく、コンタクトレンズ・エアコンにより、目の乾燥に拍車がかかります。こうなると、よく聞く疾患がドライアイでしょう。ドライアイで角膜の乾燥が酷いと、まばたきによる摩擦で、角膜を傷つけてしまうのです。目を潤したり、異物から守る行為で角膜を傷つけてしまうリスクを高めてしまいます。
ドライアイになると、涙の状態が悪くなるために、角膜の自己修復は低下してしまいます。また、加齢とともに、その機能は衰え、正常な状態に保たれるはずの角膜上皮の回復が追いつかず、損傷してしまいます。
以下のような行動をしている方には、注意が必要でしょう。
■ 1日5時間以上、テレビ・パソコン・スマートフォンなどの画面をみている。
■ 1日中、目がゴロゴロしたり、異物感を感じる。
■ 直ぐに、まばたきをしてしまう。 目を10秒以上あけていられない。
■ 目が痛くなることがある。目の奥が重い。
■ 目が乾燥して、ショボショボする。
いかがでしょうか?? ドキッっと、心当たりがある方は、今日からでも予防をすると良いでしょう。
角膜を守れ!! 日頃のケア方法とは??
角膜を守るためには、多くの原因を削減すること・目に良い事をする必要があります。特に、秋冬は乾燥時期のため、環境によるストレスが増える時期となります。
■ エアコンの風を避けたり、ほこり・ゴミが多い環境を避けましょう。まずは、自分自身が多くいる生活・仕事場の環境から改善を心がけましょう。
■ コンタクトレンズは、適切に扱う。目をこすったり、刺激を与えない。
■ スマホやパソコンを使う際には、まばたきを心がけたり、目薬をさすようにしましょう。人工涙液を常備することも良いでしょう。
また、目の栄養となる食事も大切です。角膜の修復を促す活性型ビタミンB2・角膜の潤いを持たせるコンドロイチン・目の栄養となるビタミンA(レチノール)を摂って目の健康を保ちましょう。
レバー・人参・ほうれん草・春菊などがオススメです。
食事からは難しい方には、杞菊地黄丸がオススメ!!
東洋医学では、目の栄養には、肝が関与しています。肝は、目の栄養となる血の貯蔵庫でもあり、肝が血虚となったり、肝腎陰虚になると、目を滋養出来なくなります。その際に、肝を補いつつ、目の疾患に効果が期待できるのが杞菊地黄丸となります。
老化による眼疾患にも効果があるために、緑内障・白内障・目のかすみ・目の疲労感などにも老化による眼疾患にも効果があるために、緑内障・白内障・目のかすみ・目の疲労感などにも使われます。
まとめ
現代では欠かせないスマホ・パソコンによりドライアイは増加しています。目を酷使している事が多いので、休憩を挟んだり、まばたきの習慣を増やしましょう。
また、東洋医学では肝が関与するとお伝えしました。肝は、ストレス(人間関係・情緒の乱れ・仕事環境など)からも影響を受けやすいため、自分にあった上手なガス抜き方法も知っておくと良いでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
参考文献:詳細は「Nature Biotechnology」に8月11日掲載