蚕の糞は、抹茶に使われるのは本当なのか!? 生薬としては、蚕砂(さんしゃ)として当たり前!?

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

抹茶アイス・抹茶ケーキなどに使用されている抹茶パウダーが、実は蚕の糞だった・・・。
このような噂を聞いたことはないでしょうか!?

もし、本当であれば、かなりの衝撃が走りますね。
では、実際にはどうなのか?? 何故、このような噂が流れているのか!?
確認をしていきましょう!!

蚕(かいこ)といえば、昔からシルクを作る事ができるのは有名な話です。そして、その蚕は家畜化されており、もう人の助けがないと生きていけなくなっています。

そんな蚕は、どうやらシルクだけでなく、多くの役割を果たしているようです。
まずは、蚕の糞は抹茶のパウダーなのか!?

これは、大きくは否定はできないでしょう。
実は、綺麗な緑色を作り出す着色料の1つである、蚕の糞から原材料となる銅クロロフィルが抽出されています。
つまり、この銅クロロフィルという成分が使われているのであれば、蚕の糞が使われている可能性がありますね。

銅クロロフィルは、食品・化粧品などの多岐にわたり使用されています。
例えば、昆布・野菜類や果実類の貯蔵品・ガム・菓子・化粧品・医薬部外品・医薬品などにも添加されます。

生薬としては、蚕砂(さんしゃ)と呼ばれ古くから飲み物だった!?

蚕沙とは、カイコの幼虫の糞の乾燥したもので、特に秋の蚕(晩蚕)の糞が重用されています。
2~3mmくらいの青黒い顆粒状のもので、質は硬いが容易に砕け、砕くと青臭い匂いします。

糞の成分は、ヒスチジン・ロイシン・リジンなどのアミノ酸やステロール類・植物成長ホルモン・葉緑素・ビタミンA・ビタミンB・尿酸・リン酸などが含まれている。
意外と栄養が豊富で、驚きでしょう。

効能として、身体を温めることで、血液の流れを良くしたり、神経痛・関節痛・胃痛にも効果を発揮すると言われます。桑の葉を好んで食べるため、蚕の糞は桑の葉の未消化物が出ているとされます。緑色の着色料になるのもイメージしやすいですね。

煎じれば、お茶のように飲む事ができるので興味ある方は試してみると良いでしょう。

蚕のポテンシャルは、まだまだこれで終わりません!!

蚕の糞だけでなく、蝉の抜け殻・冬虫夏草などの虫も生薬なのは有名ですが、実は蚕自体も生薬となります。

白僵蚕(ビャッキョウサン)と呼ばれ、蚕が病気にかかり死んだ状態のまま腐敗せずに硬直し、白い粉で覆われたようになったものです。中国では古くからこの白僵蚕を生薬として用いてきました。

『神農本草経』の中品に収載され、「味は鹹。小児の驚癇、夜啼を治し、三虫を去り、黒黯を減らし、顔色をよくする。男子の陰瘍病によい」と記されています。
漢方的には解表・止痙・化痰の効能があり、鎮痙や鎮痛薬として小児痙攣・扁桃炎・頭痛・歯痛・中風による言語障害・半身不髄などに内服します。

外用としても、湿疹・潰瘍などの皮膚病の瘢痕を消すのに用いられます。

蚕は、シルクだけでなく、糞・蚕自体も捨てるところがないのが特徴でしょう。

まとめ

蚕の糞は、銅クロロフィルとして着色料としては使われていますが、必ずしも抹茶パウダーに代用されているものではない!!

これは覚えておくといいかもしれませんね。

しかし、糞自体も生薬であり身体には良い栄養も含まれています。
入っていたとしても、あまり気にしなくてもいいかと思います。

以上、参考になれば幸いです。

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