はーい。こんにちわー。
元気堂です。
自慰と聞くと、一般的には快楽目的のように思える行為でしょう。
しかし、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のMatilda Brindle氏らによる研究では新た一面がある事が判明しました。
それは・・・
生殖の成功率向上・性感染症の予防に!!
人だけでなく霊長類の自慰行為は、少なくとも雄にとっては、生殖の成功率を高めるだけでなく性感染症への罹患リスクを低減させる効果がある事が判明されました。
自慰行為には、性的な興奮だったり病的な行為として見られる仮説があったり、様々な仮説はあります。
今回は新たな一面として、健康・子孫繁栄として有用かもしれません。
■ 今回の研究において、自慰行為によるメリットとは??
① 動物において、強い雄に交尾を中断される可能性の高い低位の雄にとっては、交尾に至った時点で迅速に射精する事が大切。そのため、射精を伴わない自慰により交尾前の興奮を高めておくことは、より迅速な射精につながり、繁殖において優位な戦術になる。
② 射精を伴う自慰により劣化した精子を排出できる。つまり、質の高い精子を利用できるので懐妊しやすい可能性が高まる。
③ 交尾後に自慰による射精は、性感染症の感染経路となる尿道の洗浄する働きがある。
どうでしょうか!? 動物において、自慰行為は大切な役割があるように思えますね。
特に、②・③は人にも生かせる手段ではないでしょうか。
昔と比べると性感染症の問題・不妊症の問題も増えているので、このメリットは使えるかと思います。
東洋医学で、男性不妊をどう捕らえるのか??
最近では、子供は欲しいが男性不妊により、うまくいかない事も多くなっています。
この男性不妊の主な原因には、先天的な物を除くと、精子の動きが良くなかったり、精子の密度(精子数)が少ない場合が多く見られます。
東洋医学では、気虚(気滞)・腎虚という症状により生じている事が多く感じます。
気虚とは、元気が不足している状態・栄養不足の状態と考えてください。
元気が不足すれば、倦怠感・動きたく無いなど身体だけでなく精神的にも影響が出てくるでしょう。これが、精子にも影響が出てきてしまうのです。
そのため、気虚になれば精子の動きが悪くなるし、そもそも作り出す事も上手くいきません。また、元気がないと、身体の中の気の巡り・ストレスを流す力が弱まるため、気が滞るといった気滞の状態となります。
イメージ的には、水鉄砲のように圧がかからないと水が出ませんね。これと同じく、身体に元気が不足していれば、そもそも圧をかけても流れは悪いですし、逆に元気があっても圧がかけれなければ流れは悪いままです。
つまり、元気・気の巡りは両方とも充実している事が大切となります。
特に、現代の男性は痩せ型の方も多くより気虚という症状になりやすい傾向があります。基本的な問題に、気虚があると身体を守る力(衛気)も低下しています。
衛気が低下すると、風邪のような異物だけでなく仕事のストレス・対人ストレスなどから身体に負担が罹りやすくもなります。
次に、腎虚とは腎の力が乏しい状態です。
この腎は腎臓だけでなく、性(精)に関する部分などのも影響をもたらします。基本的に、親からもらう先天的な腎・飲食物から得る後天的な腎があります。
男性不妊において、先天的な疾患ではない限り、この後天の精が重要です。
飲食物からのエネルギーを変換して精を作り出すため、先ほどの気虚であると作る量が減ってしまいます。これは、単純にエネルギー不足(材料不足)となるためです。
気虚の症状には、ヤル気の低下・倦怠感だけでなく食欲不振など脾胃の働きにも影響があるからです。
これらのことから、東洋医学では気虚(気滞)・腎虚が原因が多いとされます。
1番の解決策を教えて欲しい!! どうすればいいの??
一番の解決方法は、睡眠・運動・食事といった規則正しい生活ですね。
日々の生活の負担が身体に影響を及ぼすために、まずは見直すべきポイントでしょう。
軽い運動は、気の流れを良くしてカロリーを消費します。すると、自然と食欲も沸いてくるかと思います。
その時には旬で栄養・エネルギー豊富な食べ物を取り入れましょう。
最後に、夜遅くまでゲームやSNSなどでスマホを使わないで、睡眠をとることが一番でしょう。
しかし、それでも無理だ・・・。そんな方法は分かっているけど、そんな時間がないんだよ!!
そんな方には、東洋医学の出番となります。
漢方薬であれば、元気を補充する補気薬(四君子湯・補中益気湯など)・気の流れを良くする薬(四逆散や逍遥散など)・補腎薬(六味地黄丸・八味地黄丸系)があります。
特に補気薬は、元気を与えるので、精子の量や動きの改善に。補腎薬は、奇形率を低下させるなどの改善に使います。
オススメは、補中益気湯ですね。
この補中益気湯には、元気にする働きだけでなく、柴胡などのストレスを流す生薬も含まれています。
朝起きれない・不登校気味・ヤル気がでない方にも良いでしょう。日頃から疲れている方には飲むべき漢方薬となります。
まとめ
自慰行為は、性感染の予防・不妊対策としても重要な役割があります。
しかし、不妊症において自慰行為をする気がおきない。そんな方には、身体を滋養する事が大切です。
その際には、まずは体質改善!!
自分自身の生活を見直し、必要であるなら補中益気湯を飲んでみてはいかがでしょうか?
精力は、身体が元気の延長戦です。
まずは、元気を保つようにしていきましょう。
以上、参考になれば幸いです。
漢方専門薬局元気堂(各種生薬、健康食品の通信販売、漢方無料個別相談) (kanpo.co.jp)
参考文献:「Proceedings of the Royal Society B」6月7日号に掲載