初夏には胃腸が弱くなる・・・。そんな時の胃のむかつき・胃炎・逆流性食道炎の対策には漢方薬がいい!!

はーい。こんにちわー。

元気堂です。

初夏(5月後半から6月にかけて)は、胃腸が弱りやすくなります。
まず、環境においては梅雨が近づくので、ジメジメとした空気感が身体にも影響します。

そのため、水分代謝が落ちる症状であるめまい・ふらつき・浮腫・吐き気・嘔吐などが起きやすくなりますね。
東洋医学において、この水分代謝は胃腸に大きな影響を及ぼします。また、東洋医学では脾胃は湿を嫌うため負担が増える時期となります。

その代表的な症状が胃炎・胸焼け・逆流性食道炎などですね。
どれも胃酸が過多により生じやすい症状でしょう。

他の原因としても気温が高くなってくるため、汗をかくので冷たい飲み物を欲しやすかったり、ビールなどのお酒を多く飲む傾向も・・・・。

そもそも内臓が冷えると、その働きは落ちやすいので環境だけでなく嗜好品にも気をつけていきたい所でしょう。

そこで、まずは胃腸疾患の代表的な胃炎について知っていきましょう。

そもそも、胃炎って何??

胃炎とは、文字のごとく胃の炎症です。これは、急性と慢性に分かれます。

急性胃炎は、暴飲暴食やストレス、新薬の服用などが原因で、胃の粘膜に急性の炎症が起きる病気です。

慢性胃炎は、胃内の消化液の分泌腺の萎縮を基礎に、胃粘膜の炎症や、胃の運動の低下などが原因となり、様々な症状が長期にわたって現れてきます。

■ 慢性胃炎のタイプ

【若年型】
・胃痛や胸焼けが強い
・胃酸分泌の亢進
・組織の萎縮範囲が狭い
・炎症性で、びらんなど表層の変化

【高齢型】
・胃もたれ、食欲不振
・胃酸分泌低下
・組織の萎縮が広範囲
・炎症性はほとんどなし

■ 治療
【西洋医学】
新薬は、急性胃炎向き。
若年型にはよい。

【漢方】
急性、慢性ともに対応。
若年型、高齢型の療法に対応。

逆流性食道炎は、この慢性のタイプから起きている方が多いです。強酸性の胃酸が食道の方へ逆流することにより、胸焼けや痛みを発症します。
普段は、食道と胃の境目に、括約筋という絞りがあり逆流を防いでいます。しかし、筋力の低下などにより逆流が起こります。年配の方に、多く見られる症状ですね。

このような症状がある方は、早めの治療をしていくのを、おすすめします。繰り返し症状を起こすことで、食道に傷がつき潰瘍や癌の元になる可能性があります。

■ 急性胃炎のタイプ
急性胃炎は、色々な原因によって胃の粘膜が傷つき、急激に変化を起こす病気です。

急性胃炎の大部分は、細菌感染や食物の刺激などによって起こるものです。

 原因
アルコールや香辛料、油ものなどの摂取がもっとも多く、 特に、空腹時にアルコールを飲んだときに頻発します。

これから忘年会のシーズンです。胃腸がフル回転する時期でもあり、急性胃炎のシーズンでもあります。

■ 症状
原因となるものを摂取して、短時間のうちに、悪心、みぞおちの圧迫感、ぼうまん感などが現れ、ついで胃痛、腹痛や嘔吐がみられます。

ひどい場合は、吐いたものに血液が混じることがあります。

■ 治療
【西洋医学】
重篤なら入院。
軽症は、1~2日の絶食をします。

【漢方】
速やかに改善できます。
また飲む食べる前と後に、漢方薬を服用しておくと、急性胃炎の予防になります。
これからの季節、常備薬として持ち歩くといいでしょう。

自分は、どのタイプ?? タイプにより、漢方薬のチョイスが変わります!!

漢方では、自覚症状から考えます。多いものは、胃の痛み、胃のもたれ、食欲がないなどです。
その他、胸焼け、げっぷなど。
痛みまではいかなくても、胃の存在感を訴える方もいます。

【タイプ別漢方薬】
暴飲暴食タイプ:平胃散、大柴胡湯、防風通聖散など
胸焼け、胃痛タイプ:黄連湯、半夏瀉心湯、黄連解毒湯など
冷え、胃痛タイプ:安中散、芍薬甘草湯、人参湯など

多くの方は、胸焼けや胃痛タイプです。

黄連湯や半夏瀉心湯は比較的使いやすい漢方薬だと思います。それでも、判断がつかない方は、ご相談を受付しています。

■ 半夏瀉心湯

構成生薬:黄連(おうれん)・黄芩(おうごん)・半夏(はんげ)・乾姜(かんきょう)・人参(にんじん)・甘草(かんぞう)・大棗(たいそう)

心下痞硬しんかひこう」と呼ばれるみぞおち付近が固く傷む時に使います。
症状としては、胃が詰まった感じ胃が重い硬いようなイメージですね。

黄連・黄芩 が含まれる芩連剤(ごうれんざい)と呼ばれる清熱作用を有する健胃薬として知られ、そこに半夏で胃の湿を取り除く事で水分代謝で生じる吐き気や嘔吐を抑制します。

芩連剤(ごうれんざい)は、基本的に胃腸が弱い方には使いにくいのが特徴ですが、この半夏瀉心湯は人参・乾姜により脾胃を補ったり、冷えすぎないように温めることで胃腸への配慮を考えられています。

また、甘草や大棗は調和薬でもあり、生薬の強すぎる効果や副作用となる毒性を緩和させる効果も持ちます。
これにより、半夏瀉心湯は胃腸が弱くても使えるために、応用が効きやすい胃腸薬となります。

まとめ

この時期は、胃腸が弱りくなります。
ここで上手く胃腸を整えておく事が、これからくる夏バテ・熱中症の対策へと繋がります。

そのため、すでに倦怠感・食欲不振・胃痛・下痢・二日酔い・過度のアルコールの摂取などを起こしていれば、まずは生活改善・食事の改善から見直していきましょう。

それでも、難しい場合には漢方薬がおすすめですね。

以上、参考になれば幸いです。

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